現在のカナダの国旗は、1965年2月15日に制定されました。赤・白・赤の縦縞で、白い雪原に赤いサトウカエデのデザインから、メイプルリーフ旗 Maple Leaf Flag と呼ばれています。
イギリスの植民地カナダが自治領として独立したのは、日本で明治維新が行われる前年の1867年。それから約100年間は、英国商船旗 Red Ensign の右側にカナダに加盟した州の旗を並べたデザインが非公式に使われていました。
1868〜1922年
1922〜1957年
1957〜1965年
上の3つの旗は今でも、当時の時代風景を表すため、カナダ国定史跡などに掲揚されています。
1960年代に入り、建国100周年に向けて新国旗のデザインが議論され始めました。白い雪原にサトウカエデの紅葉というモチーフが決まった1964年当初は、太平洋と大西洋を象徴する青い帯を配置するという案もありました。
カナダの礎を築いたイギリス系やフランス系住民に配慮したデザインも提案されました。
教育者ジョージ・スタンレー George Francis Gillman Stanley は、1876年創立のカナダ王立軍事大学 Canadian Military Colleges の校旗から着想を得て図案を発表。
最終的にジョージ・スタンレー教授のデザインが選ばれ、全体のバランスや比率などを細かく修正。
1965年にカナダの正式な国旗、メープルリーフ旗が誕生しました。
カナダの首都オタワにある国会議事堂の国旗は毎日交換されています。一度使われたものは無料で希望者に譲渡されますが、順番待ちが100年以上だとか。まことに気の長い話です。
それでもご希望の場合は、カナダ政府公式サイトからお申し込みください。対象者はカナダ在住者のみ。転居の際は変更通知をお忘れなく。
外国を旅行するときに小さな国旗を荷物につけるのは、カナダ人の一般的な習慣です。日本で見かけたら、Are you from Canada? と声をかけてあげてください。喜ばれること間違いなしです!