あるお天気のいい昼下がり。誕生日プレゼントとして友人がレストランに招待してくれました。受け取る側だけでなく贈り手も美味しいものが食べられて、楽しい時間が共有できる素敵なプレゼント。ディナーよりはランチで、でも日常からは少し離れた雰囲気で、絶対に美味しいものが食べられる店という条件を見事にクリアしたのが、キツラノ地区にあるビストロ・パスティス



店に入ると、大きな窓から降り注ぐ日射しに、糊のきいたテーブルクロスの白さがまぶしく見えます。間口は狭いけど奥行きのある店で、バーカウンターに並行してふたりがけのテーブルが壁際にずらり。



暖炉のある奥のスペースには丸テーブルがいくつも置かれています。明るい茶色の籐椅子とミモザイエローの壁がうまくマッチしていて、いかにもフランス的なセンスを感じさせる内装。



ランチメニューは、前菜がスープを含めて11品、メインは12品という充実度。いつもの私なら大好きなオニオングラタンスープを注文するところですが、今日はちょっと趣を変えて冷製のビシソワーズにしてみました。喉ごしのよいひんやり度で、ポテトの香りがほんのり舌に残ります。レモンの風味をきかせたクリームとの相性も抜群。なめらかでコクがあって冷たいポタージュ。うーん、お・い・し・い♪



友人は日替わりスープのワイルドマッシュルーム・スープ。ちょっと味見させてもらったら、いやぁ、これがまた美味しいこと! キノコの旨味が十分に引き出されていて、一口ごとに深いコクが舌に広がります。キノコ大好き人間の私としては、ちょっと嫉妬するほどの味。いや、ビシソワーズもすごく美味しいんだけど、でも、キノコの味が……隣の芝生は青く見える?



メインは日替わりの一品、子羊のすね肉にしました。これがまた素晴らしく濃厚な味で、ゼラチン質を含んだ肉がねっとりと溶けるよう。ワインの香りを残したソースにも深いコクがあり、クリームのようにきめ細やかなマッシュポテトにからめて食べるとひたすら美味。細いサヤインゲンのシャキッとした歯ざわりと繊細な青い香りがとてもいいアクセントになっています。



予想もしないほどの量でどーんときたのが、日替わりパスタのシーフード・フェタチーニ。ムール貝やサーモンなどにクリーミーなソースがからめてあって、魚介類の旨味がいっぱい。手打ち麺のボリュームはかなりのもので、さすがの友人も平らげられず、お持ち帰り用に包んでもらいました。超高級店なら気が引けますが、気さくに頼める雰囲気がビストロのいいところ。



この時点で、実はもうおなかがいっぱい。でも私たちってデザート用に別の胃袋があるのよね。消化を助けるためにペパーミントティーをいただいて、さっそくデザートメニューの研究開始。

私はバニラ、オレンジ、ピスタチオの3種類のクレム・ブリュレ。濃厚なクリーム生地の表面をおおうカラメルはべっこう飴を上等にしたような香ばしさ。定番のバニラは甘く上品に香り、オレンジは金柑のようにフルーティー、ピスタチオはナッツの風味がよく生きています。それぞれ小さな器に入っていますが、全体としてはかなりの量なので、3人いればひとつずつ分けてもいいかも。



「パスタを残したのはこのデザートが食べたかったから」と友人が嬉しそうに注文したのは、チョコレートケーキとバニラアイスクリームのセット。フランスのバローナ社の高級チョコを惜しげもなく使う贅沢さで、フォークを入れると中からとろりとチョコレートが溶け出します。その芳醇な香りと抑えた甘さはまさに大人の味わい。「カロリーオーバーだよね」と言いながらも、やめられない止まらない。甘酸っぱいラズベリーソースも負けずに自己主張。



気の置けない友人とおしゃべりを楽しみ、洗練された料理の数々に舌鼓を打つ午後のひととき。この空間には最高に贅沢な時間が約束されています。「今度はぜひディナーにも来ようね」と語り合いつつ、大満足で店をあとにしたのでした。



おしゃれなキツラノにはツアーが便利♪ 街がよくわかって、午後の行動が楽になります。ビクトロ・パスティスでランチを楽しむのもいいですね。

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